幾個隨時可以做的呼吸練習

いつでもできる、いくつかの呼吸法

呼吸にもどる

私たちのメッセージを読んでくださる前に、まずしていただきたいことがあります。

少し立ち止まって、いまの呼吸を感じてみてください。深いですか、浅いですか。胸のあたりで止まっていますか、それともおなかまで届いていますか。速いですか、ゆっくりですか。

私たちは、誰かに言われてはじめて、一日中ちゃんと呼吸していなかったことに気づくことがあります。急いでいるとき、画面を見つめているとき、心配ごとがあるとき、呼吸は知らないうちに浅く速くなり、肩も上がってしまいます。

私たちは一日に2万回以上も呼吸をしているのに、いちばん忘れやすいことでもあります。でも、呼吸はお金もかからず、道具もいらず、しかも自分で調整することができる最も身近な健康法です。

なぜ呼吸で心が落ち着くのか

私たちの体は、2つのしくみによってバランスが保たれています。ひとつは「闘うか、逃げるか」を担当するしくみ。緊張やストレスを感じたときにはたらき、心臓の鼓動を速め、筋肉をこわばらせます。もうひとつは「休息と回復」を担当するしくみ。リラックスしたときにはたらき、鼓動をゆっくりにして、体を少しずつゆるめます。

この2つのしくみは私たちの意思とは関係なく動いていて、「鼓動よ、ゆっくりになれ」と直接命令することはできません。でも、呼吸はちがいます。普段は無意識に行われていますが、自分で調整することもできます。外からも開けられる扉のようなものです。

意識して呼吸をゆっくりにして、とくに吐く息を吸う息より長くすると、体は「いまは安全だよ、力を抜いていいよ」という合図を受けとります。研究でも、1分間に6回程度の呼吸をゆっくり行うと、鼓動が安定し、落ち着いた気持ちになりやすいことがわかっています。

だから、「緊張しないで」と自分に言ってもうまくいかないときは、まず呼吸を整えることから始めてみましょう。

はじめる前に

楽な姿勢を見つけてください。座っても、横になってもかまいません。背すじをぴんと伸ばす必要はなく、胸とおなかにゆとりをもたせてくださいがあれば大丈夫です。できれば目を閉じるか、どこか一点に、やわらかく視線を落としてください。

練習するときは、なるべく鼻から息を吸いましょう。力を入れる必要も、「正しくやろう」とする必要もありません。呼吸の練習はテストではなく、自分と一緒にいるための時間です。

1. 腹式呼吸:すべての基本

こんなときにおすすめ: いつでもしたいときに。

片手を胸に、もう片方の手をおなかに当てます。鼻からゆっくり息を吸い、おなかが風船のようにふんわりふくらむのを感じてください。胸の手は、なるべく動かさないように。それから、ゆっくり息を吐き、おなかがゆっくりしぼんでいくのを感じます。

はじめは、息を吸うときに胸が先に動くかもしれません。それはごく自然なことです。いまの私たちは、胸で浅く呼吸することに慣れているので、呼吸をおなかにもどすには少し時間がかかります。毎日数分ずつ練習すれば、体は少しずつ思い出していきます。

腹式呼吸は、すべての呼吸の土台です。これを覚えれば、このあとの呼吸法もずっと楽になります。

2. 生理的ため息:いちばん早く、ほっとするために

こんなときに: 急にイライラしたり、張りつめたりして、すぐに落ち着きたいとき。

鼻から息を吸い、吸いきる直前に、もう一度鼻から小さく吸い足して、肺をいっぱいに広げます。それから、口から長く、ゆっくりと、最後まで息を吐き切ります。これを1〜3回くり返します。

じつはこれは、私たちの体がもともとしていることです。泣いたあとのしゃくりあげや、眠る前に思わず出る深いため息。どちらも、体が自分で調子を整えているのです。

2023年にスタンフォード大学が発表した研究では、参加者に毎日5分間、いろいろな呼吸法や瞑想を1か月つづけてもらいました。その結果、この「2回吸って、1回長く吐く」練習を中心に行った参加者は、マインドフルネス瞑想だけの人よりも、前向きな気持ちが高まりやすいことがわかりました。

とてもかんたんなので、どこでもできます。電車の中で、会議の前に、メッセージに返信する前に。

3. ボックス呼吸:集中と落ち着きをとりもどす

こんなときにおすすめ: 冷静になりたいとき、集中したいとき。たとえば人前で話す前、会議や大切な話し合いの前に。

正方形を思い浮かべてください。1つ目の辺にそって、4秒かけて息を吸います。2つ目の辺で、4秒息を止めます。3つ目の辺で、4秒かけて息を吐きます。4つ目の辺で、また4秒止めます。そしてまた最初から。正方形のまわりを4〜5周します。

4つの同じリズムが呼吸を整えると、考えごともすっきり整っていきます。息を止めるのがつらいときは、3秒に短くするか、止める部分をなくしてもかまいません。

4. ゆっくりした呼吸:1分間に6回のリズム

こんなときにおすすめ: ゆっくりくつろぎたいとき。たとえば仕事のあと、寝る前、週末の朝に。

鼻からゆっくり、5秒ほどかけて息を吸います。それから、ゆっくり5秒ほどかけて吐きます。あいだで止めずに、寄せては返す波のように、吸う息と吐く息を途切れずにつなげていきます。こうすると、1分間に約6回の呼吸になります。

このリズムは、ふだんの呼吸よりずっとゆっくりなので、はじめは少し苦しく感じるかもしれません。まずは4秒吸って6秒吐くところから始めて、少しずつ自分が楽なペースを見つけていきましょう。5〜10分ほどつづけてみてください。やさしい音楽を流しながらでもいいですね。

5. 片鼻呼吸:ちょっとした儀式のように

こんなときにおすすめ: 自分の体と対話したいとき。または、朝、心を静かにしたいときに。

指を動かすことで、自然と呼吸に意識が向きます。気が散りやすい人、なかなか落ち着けない人にぴったりです。

ほかにも、「眠れない夜に」の記事では、4-7-8呼吸もご紹介しています。4秒吸って、7秒止めて、8秒吐く方法です。長く吐く呼吸は寝る前にぴったりなので、なかなか眠れない方は、あわせて読んでみてください。

ほかにも、聞いたことがあるかもしれない呼吸法

「眠れない夜に」の記事では、4-7-8呼吸もご紹介しています。4秒吸って、7秒止めて、8秒吐く方法です。長く吐く呼吸は寝る前にぴったりなので、なかなか眠れない方は、あわせて読んでみてください。

いくつかの注意点

練習中に、めまいがしたり、手足がしびれたり、息苦しくなったりしたら、すぐにやめて、ふだんの自然な呼吸にもどってください。落ち着いてから、また始めましょう。

ぜんそくや心臓・肺の病気がある方、妊娠中の方は、息を止める練習(ボックス呼吸など)は無理をせず、止める時間を短くするか、なくしてください。必要なときは、まず医師に相談しましょう。

呼吸の練習は、自分をリラックスさせるための方法です。でも、不安や緊張が長く生活に影響しているなら、ひとりで抱えこまず、専門家に相談してみてください。

あなたに合うひとつを

全てを覚える必要はありません。

腹式呼吸だけで、毎日を十分に過ごせるかもしれません。いちばん張りつめたときに、1回の生理的ため息で、ほっとできるかもしれません。いろいろ試してみて、心地よいと感じるものをひとつ見つけてください。それが、あなたを取り戻すためのの小さな居場所になります。

外の世界がどんなに騒がしくても、あわただしくても、呼吸を思い出せば、いつでも自分にもどることができます。

この記事は一般的な健康情報を紹介するもので、専門的な医療アドバイスに代わるものではありません。

参考文献

Balban MY, et al. Brief structured respiration practices enhance mood and reduce physiological arousal. Cell Reports Medicine, 2023. Zaccaro A, et al. How Breath-Control Can Change Your Life: A Systematic Review on Psycho-Physiological Correlates of Slow Breathing. Frontiers in Human Neuroscience, 2018.

ブログに戻る

コメントを残す